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Channel: 老$の徒然草
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目が見えないということ

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近所にマラソンが趣味の人がいる。

時々目の見えないマラソンランナーのために伴走のボランティアをやっている。

こういうボランティアに支えられて視覚障碍者の競技がなりたっている。

来年はパラリンピック、視覚障碍者の競技は、ゴールボール、サッカー、柔道、陸上、水永、

そして晴眼者と組んで行うタンデム自転車、マラソン、ブラインドセーリングなどある。

目が見えないのに、こういう競技に挑戦する、ただただ驚くばかり。

 

飯田橋駅構内図中央改札から東西線-768x455乗降客世界一は、新宿駅、地下鉄に限れば池袋が世界一である。

乗り換えの複雑さは、新宿や池袋もさることながら東京のど真ん中の飯田橋の地下コンコースも迷路の様。

飯田橋は、地上のJR総武線、後は地下の東西線、有楽町線、南北線、大江戸線が入り乱れている。

 

私が飯田橋で下車、地上の神楽坂を目指して歩いていると白杖を持った青年が立ち止まっていた。

やおらタブレットを取り出してイヤフォンを耳にかけた。

電話なのか、駅構内の案内が入った音声でも聴いているのか?

周りは、足早に人が行きかっていた。

こういう時には元気なおばさんが現れてなんとかしちゃう。

今日は、元気なおばさんはいない、

私が駆け寄って青年に声をかけた。

彼は、大丈夫ですからと言って杖を左右に動かしながら歩き去って行った。

 

飯田橋の地下は斜めの道、段差、傾斜、勿論階段もある。

と言っても次に乗るべき路線さえ知っていれば標識を頼りに歩けばいい。

点字ブロックがあるとはいえ、目の見えない人がどうやって3次元の空間を理解するのだろうか?

私の理解を超えている。

 

我が埼玉県の偉人と言えば、塙保己一、

目が見えないので耳で聞いた事を暗記、国学者になって古文書を読み漁り(たぶん、弟子たちに蒐集、音読させて)『群書類従』を編纂した。

あのヘレンケラーは、子供の頃母親に日本の塙保己一の偉業と不屈の精神を教わり発奮したという。

塙保己一を敬愛してやまない彼女は、昭和12年に来日を果たした。

 

ここから近い川越の塙保一学園は、埼玉県立盲学校。

所沢には国内唯一の国立障害者リハビリセンター病院があり、勿論視覚障害の診療科目がある。

 

私は、10年ぐらい老眼鏡をかけたが、今は眼鏡なしで新聞も本も読める。

運動は嫌いでやったことがない。

唯々、馬齢を重ねてきた。

 

 

 


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