今日からサラリーマンは仕事、寒いのにご苦労様と申し上げたい。
長い休みがあると一日も早く出社したくてウズウズの人がいる。
私は、その反対、もう会社か、休みの余韻に浸っていたいのにと思いながらの出社。
それでも会社に行って一時間もすれば、いつもの感じになっている。
気が付いたら正月気分が消え、何だかもったいないと思った。
会社に行ったら先輩達が職場でこもかぶりの日本酒を呑んでいる。
着物姿の女の子にお酌をしてもらって職場のトップはすっかり出来上がっていた。
1時間ぐらいすると赤飯と一合の日本酒が配られ、帰りたい人は帰ってもいい、初日に仕事をするのはご法度。
田舎に帰った人やスキーに行った人は、その日は出社しなくてもかまわない。
仕事始めは、厳密に言えば、その日に仕事を始めるのではなく、明日からの仕事を始めるためのウォーミングアップの日。
以上は、サラリーマンになった最初の正月、今から考えると実にのんびりしていた。
講堂に集合、社長の年頭の訓示があり、そのまま通常通りの仕事。
着物を着てくる女性はいなくなったし、職場で酒盛りも禁止。
国内外の支店では、あらかじめ送られてきた社長の訓示を所属長が代読する。
丸の内界隈は、通りを歩く人がいつもの3倍、集団で取引先へ年始の挨拶回り。
週末には、組合の鏡開きや業界団体の賀詞交換会。
仙台の正月は、一風変わっていた。
所謂クリスマス商戦とか歳末大売り出しはないに等しく、全ては正月2日の〝初売り〟に売る方も買う方も全てを賭ける。
綿入りはんてん(確かどんぶく)を着た市民が商店街に繰り出す。
御茶箱を貰うために、早朝、お茶屋のシャッターが開くや店内になだれこむシーンがテレビニュースになった。
我が家も1年分のお茶の商品券を買った。
仙台は、茶道が盛ん、お茶の品質が東京より良く、勿論お米も旨い。
今でも初売りどっと混むと言ってこの伝統が続いている。
1月15日にどんと祭という行事があり、その日まで何となく正月気分。
神社の境内で正月飾りを焼き、御神火にあたることで一年の無病息災・家内安全を祈願した。
仙台市の大崎八幡宮のどんと祭りは、裸の男たちの集団参拝があり、初参加の新入は寒さに震えていた。
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50年前の仕事始め
それから何年かすると
昭和48年の仙台の正月